Date: 2018/01/14

中国最先端の街・深セン調査紀行 PART 7 〜深セン拠点の二大企業を訪問する〜


滞在二日目も大雨が降り止まぬ中、午前中は地下鉄であの騰訊(テンセント)本社のある深大駅へ向かいました。騰訊は今や中国最大のインターネット関連会社で時価総額はあのフェイスブックをも上回ると言われているのだから脅威でしかありません。ただ、事前の準備を怠ったが故に本社の中に入って受付の人に話しかけても「関係者がいないことには社内見学は一切できない」と門前払いを食らってしまいました…せっかくの短期間を利用してはるばる日本からやってきたのに、その機会を水の泡にしてしまったことは深く反省すべき点でした。学生である自分の未熟さを痛感しました。
テンセント本社写真
仕方がないので、次に向かった先は騰訊から約一キロ先にあるDJIというドローン市場でトップに立つ会社の本社でした。騰訊は自社が保有する巨大なビルですぐに把握できましたが、DJIはSkyworthビルというオフィスビルの14階に入っていて、実際に中に入って受付の人に確認するまで場所が正しいか確証が持てませんでした。余談ではありますが、この企業間の移動も含め二泊三日の滞在で計10回以上はシェアサイクルで移動をしました。それくらい中国のシェアサイクルは簡単かつ便利に利用できる優れものでした。
DJIも駄目元で向かいましたが、受付の人との粘り強い交渉の末、数分ほど中を見学させてくれることに成功しました。もちろんオフィスの内部は見せてもらえませんでしたが、これまでにDJIが開発してきたモデルの数々が展示されているスペースの他、会議室を見学させてもらえました。
社内写真
受付の人はほとんど英語ができなかったので深入った質門はできませんでしたが、現在世界には約一万人の従業員がいてそのうち約三千人が本社にいることや、現在のオフィスでは近い将来人員過多になってしまうので数年以内に新たな本社を立ち上げることなどを教えてくれました。また、帰り際に本社から約2.5キロ先にあるフラッグシップストアの存在を教えてくれたので、直ぐ様更なる情報を得るべくそのストアへ向かいました。
次回は引き続きフラッグシップストア訪問からスタートします。

中国最先端の街・深セン調査紀行 PART 6 〜シェアサイクル・mobikeの体験〜


大雨が降り続いてはいましたが、東門歩行街から850mほどの距離に位置するKKモールという大型商業施設へシェアサイクルで移動することを決めました。中国で有名なシェアサイクル企業はオレンジ色のmobikeと黄色のofoの二つで、mobikeがweechat pay(微信支付)、ofoがalipayとの繋がりが強い為、今回はmobikeを活用することにしました。
mobike、ofo写真
本来ならば微信支付のアプリ内からQRコードを読み取れば、微信支付経由で支払うことができたわけですが、エラーが続きうまく紐付けできなかったので、mobike自体のアプリ経由でクレジットカード口座から引き落とす形で利用しました。アプリでQRコードをスキャンすると端末が位置情報に基づいて自転車のロックを自動解除するという仕組みでした。ロックが解除されたときの音はとても気持ちの良いもので、テクノロジーの偉大さを実感することができました。自転車のデザインは極めてシンプルで変速機能はなし、ベルとカゴ付きでサドルの高さ調整が可能な老若男女問わず利用することを目指しているように見えました。利用終了時には好きなところに停車して(本来ならば白枠で囲ってある駐輪スペースの様な場所に止めるらしい)、手動でロックをするだけでした。mobikeで最も好感を持てたのは乗車後、アプリに乗車詳細が残ることで内容として乗車時間、乗降車位置、CO2排出削減量、消費カロリー数等のデータがひと目でチェックできることです。ここにも国の推し進める政策の一つである「再生可能エネルギーを積極的に取り入れる」という方針が現れていたことに中国という国の賢さを感じ取れました。
ロック解除、アプリデータ写真
ただし微信支付同様、便利なものには裏もあります。誇張なしに至る所に自転車は置いてあり乗りたいときにすぐ乗れるシステム自体は利便性が高いのですが、放置されている自転車の中には投げ捨てられているものや、道のど真ん中にあるもの(通行人によって蹴られていました)など景観を汚しかねない車体が幾度となく目に入りました。せっかくの便利なものがこういった形で観光客に負なイメージを与えてしまうことには落胆を隠せませんでした。
捨てられている自転車写真
(夕食はKKモール内のラーメン屋でラーメンを食べた。もちろんここも微信支付での支払いである。)
次回は爆速で発展を続け、深センを拠点とする企業二社に潜入したレポートです。

中国最先端の街・深セン調査紀行 PART 5 〜宿に到着、繁華街を巡る〜


そんなこんなで老街駅を出て宿へは近距離だったので徒歩で向かいました。出口を最初に出て目にしたのは数々の高層ビルが立ち並ぶ経済特区らしい景観。古い様式のものから最近建設したであろうものまで幅広く連なっていた姿は、正に近年急激に発展していった街の様子を反映した光景でした。次に感じたのは、交通面における乗用車のマナーの悪さです。歩行者側の信号が青になっても車は何知らぬ顔で突っ込んでくることは珍しくありませんでした。後に広州在住の友人に聞いた話では中国は車優先が暗黙のルールで、歩行者が車に気を使って歩かなければいけないということでした。交通事故も頻繁に起こっていて、彼が乗っていたバスは四年間の滞在中、実に5回も事故に遭っているというのだから驚きです笑
写真2枚
宿は事前準備編にも記載したようにAirbnbで予約をしました。Ginza Buildingという妙に親近感の湧く建物でしたが、部屋は事前にチェックしていたままのクオリティで地上20階からの眺めには興奮を隠せませんでした。
宿写真
ちょうど宿に到着した頃に突然大雨が降り始めたので、近くの繁華街「東門歩行街」へ出向きました。微信支付を利用する練習も兼ねて、幾つかの雑貨用品店や露店で買い物をしてみたり、屋台で中国ならではの食べ物を購入してみました。どこのお店で決済をする際にも、店員側が微信支付で支払うことを前提として話を進めるところにこの国のキャッシュレス社会実現の方針が顕著に現れていると感じましたね。日本も今まさに取り組んでいる最中でしょうが、いち早く実現して欲しいものです。
weepay利用写真、食べ物写真
次回は行く前に挑戦したかったことの一つであるmobikeの体験についてです。

中国最先端の街・深セン調査紀行 PART 4 〜Weechat Pay(微信支付)を体験する〜


海外ならではの経験

香港との国境である羅湖に到着してからは、始めに香港の出国審査を終え、その後すぐに中国の入国審査をするといった手順を取りました。全ての審査を終えて、ポケットWi-Fiの設定をするために昼食がてらケンタッキーへ入ったがここですぐに海外の洗礼を浴びることになるのです。Wi-Fiの設定をしながら昼食を食べているとなにやら怪しい二人組が周辺をウロウロしていてすぐに警戒しましたが、そのうちの一人が近寄ってきて中国語で書かれた意味の不明なな紙を無言で見せてきました。直ぐ様怪しいと思い店を出たので大事には至らなかったのですが、自分の推測ではその状況で注意を惹きつけている間にもうひとりが背後から荷物を狙うという作戦だったのだと思います。事前に中国はスリが多いと聞いていましたが、早速その機会に接し更に気を引き締めないといけないなと感じました。

Weechat Payを人生初利用してみた。

羅湖駅からAirbnbで予約していた宿(老街駅)へは地下鉄で三駅分の移動でしたが、ここで初めてWeechat Pay(微信支付)を利用することになります!地下鉄の券売機は表示された金額分をQRコードリーダーで読み取る仕組みで、携帯端末がスキャンをし終えると指紋認証機能(または決済暗証番号)を用いた本人確認を行い引き落としがウォレットから完了するというステップです。最初はアプリのどのボタンでQRコードを読み取るかわからなかったので少し戸惑いましたが、馴れてしまえばこの決済自体は驚くほど便利なものでした。

写真

領収書もアプリの一つのスレッド内にまとめて送られてくるので、詳細が後にひと目でわかるのも良い点だと思いました。逆に改善しなければならないと感じたところは地下鉄の券売機がこうしたキャッシュレス決済に対応している機械より、対応していない機械の方が多いということです。宿の最寄りの老街駅に至っては対応している機械は一台もなく、それに加えて1元と5元のみの取扱いで、持ち合わせがなければ長蛇のカウンターに並んで両替をしてもらうという極めて不便なシステムでした。急速に経済発展が進んだが故に場所によっては整備が不届きなところが少なからずあるということが印象として残りました。ですが、中国のことですからそのうちすぐに改善されるのではないでしょうか。

写真2枚

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