Category: 旅行

中国最先端の街・深セン調査紀行 PART 10 〜広州編〜


夜時になると、事前に予定していた高校時代の友人に会いに広州東駅へ羅湖駅から国鉄で約一時間かけて向かいました。案内表記には”Shenzhen to Guangzhou train”と”Long distance train”の二つがあったので不思議に思い、到着後友人に聞いてみると長距離電車は上海などへ向かう電車なんだとか。最大で数十時間かかる電車もあるそうで、改めて中国本土の面積の広さを感じました。駅からレストランまではタクシーでの移動でしたが、タクシーは韓国のHyundai自動車の車体でした。深センにはHyundai製のものと自国のEV会社BYDの二種類を見かけたので、ちょうど全てのタクシーをBYD製にする移行期にあるのではないかとの考察を持っています。タクシーで印象的だったのが前部座席と後部座席との間に頑丈なしきりがあったことでした。友人曰く、中国では運転手と乗客とのいざこざが絶えないそうで、荒々しい運転を見ても納得できることでした。

 

片道約80元と中国にしては割りと高め

タクシー内は頑丈なしきりが備え付けられていた

行きと同様の国鉄で帰る時はドアに最も近い先頭座席でした。疲れたので、もう寝ようかとも思ったのですが、そこで目に入ったのが先頭座席目の前に備え付けられているモニターに繰り返し流れる同内容のビデオでした。無音で字幕は中国語だったのではっきりとした内容は把握できませんでしたが、国家主席・習近平氏がトランプ大統領と外交しているシーンや国を指揮している様子が連続的に映っていたので、これも国が根回しして放送している映像なのかなと感じました。こんな場面にも国の力が及んでいることに恐怖を感じたと共に、国が一体となるようにありとあらゆるものを操作し国策を推し進めようとする姿勢には、習近平氏の描く中国の明るい未来のようなものが約束されているのではないかと思えました。

中国最先端の街・深セン調査紀行 PART 9 〜金融街散歩、無人カラオケBOX体験〜


  • 金融街・福田区
フラッグシップストアを訪問した後は、深センで経済が最も発展していて都市の位置としても中心にある福田区の金融街を観光してきました。この都市のシンボルとも言える平安国際金融中心ビルは高さ600mで、中国では上海の上海中心ビルに次ぐ二番目の高さ、世界では四番目に高いビルだというだけあって駅の出口を出て目の前にそびえ立つビルの大きさを目にしたときは圧巻の一言でした。建設当初は660m予定で中国一の高さになる予定でしたが、2015年2月に建設予定が変更されやむなく600mになったそうです。

平安国際金融ビル

  • 無人カラオケBOX
事前にネットで見ていた大型商業施設「COCO PARK」が向かいにあったので、入ってみると気になっていた無人カラオケBOXを偶然あるではありませんか!すぐ始めようとしましたが、見つけた頃には二台あったボックス両方が埋まっていたのである程度の需要があるのでしょうね。合計で20分程利用してみました。合計で30元(約600円)と日本のヒトカラに比べても割安の値段(?)でした。ここでも当たり前の様に微信支付が利用可能だったのでモバイル決済で済ませました。そういった気軽に立ち寄れて、決済も楽なシステムがこの無人カラオケボックスの人気の火付け役を担ったのだと感じます。言語は全て中国語のみだったので表示されるアイコンと漢字の雰囲気で、曲名検索、歌手名検索を選択して試しに日本で有名なアーティストや世界的に有名な曲を入力してみると、全てヒットしたので20分間ローテーションで歌い続けました。例としてRADWIMPS、星野源、One Direction、Justin Bieber等を入れてみました。

こんなかんじで商業施設などにあります

日本語の曲はPVの映像や字幕も全て日本と同じでした。

ボタンの種類としては楽曲の音量や声の音量、エフェクトのボリュームなど様々なものが存在しましたが、一番興味深かったのは「声道」という曲に合わせて実際の歌手がガイドボーカルの様な形で歌ってくれる機能でした。これなら普段カラオケが苦手な人でも気負いすることなく、楽しんで活用できるのではないかなあと感じました。あまりカラオケが得意でない私もこの無人カラオケBOXは大いに楽しめたのでとてもおすすめです。日本にも遅かれ早かれ導入されるという個人的見解なので、導入された際には積極的に周囲の人に勧めてみたいと思います。

 

備え付けのヘッドホンを使用すれば、音漏れも気になりません。

カラオケが苦手な人を救ってくれる「声道」機能

中国最先端の街・深セン調査紀行 PART 8 〜DJIフラッグシップストア〜


ここへの道のりも地下鉄の最寄り駅であるQiaocheng Eastから片道15分ほどの距離だったので、シェアサイクルを使い移動しました。DJIのフラッグシップストアは建物自体が近代的な美術館の様な見た目で、機械の細部にまでこだわるDJIのこだわりが見て取れました。中に入ると様々なドローンが陳列されていて、ドローンの他にもイメージスタビライザーやカメラなどが展示されていました。

近未来的な外観のDJIフラッグシップストア

最新機種のMAVIC PRO WHITE

 

それらを見て回っていると早速販売スタッフのTony Liuさんが対応してくれました。Tonyさんは深センの近くの都市から上京してきた20代半ばの若者で、深センに滞在してから会話した人の中では一番英語が通じました。深センは一攫千金の夢を追い求めて中国全土から若者が集まる都市ですが、彼もまたその一人だといいます。DJIには3ヶ月ほど前に入社して、そのファーストキャリアとしてフラッグシップストアのセールススタッフを任されていました。今後のビジョンを聞いたところ、このストアでの任期を終えた後、本社に戻りSales & Marketingチームに加わりたいのだとか。日本人は現在DJIに何人ほど滞在しているのかと聞くと、「詳しくは分からないけど少ないね。就労ビザを取るのがとても困難だと思う。」と応えてくれました。

 

話が進むに連れ、ドローンの実演飛行を見せてくれるということになったので、4種類ほどのモデル(spark、mavic、phantom 4など)の飛行を実演してもらいました。モデルには大小いろいろなサイズがあり、小さなモデルは軽快に動くこと、大きなモデルは様々なシーン(カーレースや雪山の中での使用)に適していることが売りだそうです。値段はどれも高価な物ばかりだったので、将来自分で稼いでお金が貯まったら買ってみたいですね^^

 

本体の他にもプロペラカバーなど様々なラインナップを用意。さすがはフラッグシップストアである。

中国最先端の街・深セン調査紀行 PART 7 〜深セン拠点の二大企業を訪問する〜


滞在二日目も大雨が降り止まぬ中、午前中は地下鉄であの騰訊(テンセント)本社のある深大駅へ向かいました。騰訊は今や中国最大のインターネット関連会社で時価総額はあのフェイスブックをも上回ると言われているのだから脅威でしかありません。ただ、事前の準備を怠ったが故に本社の中に入って受付の人に話しかけても「関係者がいないことには社内見学は一切できない」と門前払いを食らってしまいました…せっかくの短期間を利用してはるばる日本からやってきたのに、その機会を水の泡にしてしまったことは深く反省すべき点でした。学生である自分の未熟さを痛感しました。
テンセント本社写真
仕方がないので、次に向かった先は騰訊から約一キロ先にあるDJIというドローン市場でトップに立つ会社の本社でした。騰訊は自社が保有する巨大なビルですぐに把握できましたが、DJIはSkyworthビルというオフィスビルの14階に入っていて、実際に中に入って受付の人に確認するまで場所が正しいか確証が持てませんでした。余談ではありますが、この企業間の移動も含め二泊三日の滞在で計10回以上はシェアサイクルで移動をしました。それくらい中国のシェアサイクルは簡単かつ便利に利用できる優れものでした。
DJIも駄目元で向かいましたが、受付の人との粘り強い交渉の末、数分ほど中を見学させてくれることに成功しました。もちろんオフィスの内部は見せてもらえませんでしたが、これまでにDJIが開発してきたモデルの数々が展示されているスペースの他、会議室を見学させてもらえました。
社内写真
受付の人はほとんど英語ができなかったので深入った質門はできませんでしたが、現在世界には約一万人の従業員がいてそのうち約三千人が本社にいることや、現在のオフィスでは近い将来人員過多になってしまうので数年以内に新たな本社を立ち上げることなどを教えてくれました。また、帰り際に本社から約2.5キロ先にあるフラッグシップストアの存在を教えてくれたので、直ぐ様更なる情報を得るべくそのストアへ向かいました。
次回は引き続きフラッグシップストア訪問からスタートします。

中国最先端の街・深セン調査紀行 PART 3 〜いざ入国編〜


行ってきました、深セン!書くことが多いので複数回に分けて投稿したいと思います。

実際に訪問した体験記第一弾は東京から香港を経由していかに深センの宿に到着したかを綴っていきます^^

東京→香港→深センの国境までの大移動

早朝に家を出発して、成田空港からLCCのジェットスターを利用して約5時間かけて東京から香港へ向かいました。香港への入国審査を終えてゲートを出てからは休む間もなく深セン行きの表示に従い、まずは深センとの国境に近い上水(Sheug Shui)駅へ高速バスに乗って移動しました。

香港はイギリスの植民地だった歴史的な背景から誰に話しかけてもある程度英語は通じる印象で、実際に乗車した高速バスもイギリスでお馴染みのダブルデッカー型だったんです。ちなみにチケットはバスターミナルすぐ左にあるLWBという会社のカウンターで購入しました。A43というバスが上水駅行きでした。値段は(明確に覚えてないのですが)大人ひとり25~30HKDだった気がします。かなり安い!

チケットを購入したLWB社のカウンター

 

ダブルデッカー型の高速バス

一時間弱揺られて上水駅に到着すると、再度深セン行きの案内があったので深センとの国境である羅湖駅へ香港鉄道の地下鉄に乗り一駅移動しました。このLWBの高速バスはフリーWi-Fiが利用できたので中国本土でしかポケットWi-Fi契約していない私には大変役に立ちました。この地下鉄も大人一人25HKD(約350円)と高速バス同様とても安価なものでした。券売機に路線図が丸々表示されていて目的地の駅を押すと右側の画面に値段が表示されるのが印象的でしたね。路線図が単純だからこそ可能なシステムでとても日本では実現できないでしょうね〜

 

上水駅入り口。A43のバスを降りると目の前に見えます。

路線図が全表記された地下鉄券売機

次回は深セン国境から宿への移動を含め、いよいよWeechat Pay(微信支付)の内容に触れていきたいと思います!

中国最先端の街・深セン調査紀行 PART 2 〜事前準備編〜


深セン調査紀行第二弾の今回は事前準備編として、旅に欠かせない航空券と宿の手配手順と滞在中に挑戦したいことを綴っていきます^^

①航空券・宿手配

・航空券

まずは旅行でどこへ行くにも航空券が欠かせません。東京→深センへの直行便もあるにはあるのですが、コストの面で倍近く差が出てしまうので今回は低コストの東京→香港ルートの往復LCCチケット(Jetstar)を選択しました。なぜLCCでも深セン直行ではなく香港経由なのか?これには二つの理由があります。

1)香港からは様々な方法(地下鉄、フェリー、リムジンバス)で深センとの国境(中国語で口岸)へ向かうことが可能です。

今回の旅の目的はできるだけローカルな体験してくるという事を重視しているので、実際に深センに近い広州の大学に正規留学している友人も日本から帰国するときに利用している日本→香港→中国本土行きのルートを使ってみることにしました。香港国際空港に到着してからは空港バスで上水駅まで向かい、その先は地下鉄で羅湖口岸へ入るといったルートを計画中です。

2)深センへの直行便はLCCだと便数自体とても少ない!また時間の調整上、直行便ではうまくいかないことも把握できました。

以上の二点からわざわざ手間のかかる香港経由便を取ったという次第であります。値段は一番抑えられる選択肢だと思うので、時間に余裕のある方は考慮してみると良いかもしれません。香港から深センの国境への行き方はこちらのサイトを参考にしたので、更なる詳細が必要な方は是非覗いてみてください。

・宿

英語がどれほど通じるかも未知数な都市なので、ホテルを取るという選択肢がベストと思いましたが、ここもローカルな体験、コスト面の両方を考慮して最近頻繁に利用している民泊サービスのAirbnbで宿を取りました。条件として

1)場所はできるだけ繁華街に近いところ
2)料金は約5,000~6,000円/泊。Airbnbによる平均相場は約7,000円/泊となっていましたが、私がザッと見た感じではそれ以下の値段で十分広く、何不自由無い宿が取れるという印象でした。※時期により変動あり

というものを設定したところ、街の東側に位置する地下鉄・老街駅(英語表記:Laojie)から徒歩数分の外見立派なタワーマンションが取れました。写真どのような宿かの詳細が気になる方はこちら。今回は二泊三日、二名の滞在で総額14,000円ほどでした。まだ民泊を利用されたことがない方で、英語でコミュニケーションを図ることに問題が無い場合は確実にAirbnbをおすすめします。その理由は手頃な価格かつ、(場合によってはホテル以上の)自由さと快適性があることです。私は今まで十回以上、Airbnbを利用してきましたが部屋選びに関するコツを少し掴むだけで毎度問題無しにとても満足のいく宿に泊まることができました。そのコツに関してはまた改めてブログに綴る予定です。

②旅行中に達成したいこと

冒頭にも綴ったように今回の目的は近年急成長する中国の中でも最先端を突き進む深センの実態を探る事ですが、その中でも私が特にしてみたいことが幾つかあります。

1)キャッシュレス社会の実現に積極的に取り組む中国において主要な支払いメソッドであるWeChat Pay(微信支付)及び、Alipay(支付宝)のどちらかを実際にありとあらゆる場面で利用する
2)シェアサイクルで有名なmobike及びofoのどちらかを利用する
3)世界初の顔決済システムを調査する
4)EV大国へと変貌を遂げようとしている中国のEV普及率を調査する

このような点を重点的に挑戦してみようと思います。短期間ではありますが、帰国後にも引き続き調査内容を余談と共に掲載していこうと考えていますので、乞うご期待!

中国最先端の街・深セン調査紀行 PART 1 〜キッカケ編〜


新年明けましておめでとうございます。私は普段イギリス・ロンドンの大学に正規留学中ですが、現在日本に一時帰国しております。この期間を利用して今回はある街へ小旅行に行く予定です。

突然ですが、第二のシリコンバレーと言われている都市をご存知ですか?世の経済は今年も急速に進んでいくと思われますが、今後数年で特に注目すべき都市があります。中国の南東部、香港の隣に位置する深センです。

東京から飛行機で4~5時間ほどの場所に位置します

端から端まで車で約1時間半ほどの面積、距離にしておおよそ100kmです。

深センは第二のシリコンバレーと呼ばれ、一攫千金の夢を見る、ポテンシャルあふれる若者が集結する都市で、近年爆発的に成長を続けているところです。私が深センに注目し始めたキッカケが昨年12月にTBSで放送されていた池上彰氏のある番組を見たことです。その動画がこちら。

この中国特集のパートは25分ほどの動画ですが、見られない方に内容を簡潔にお伝えすると

1)世界一の品質がメイドインチャイナになり得る → これからは「世界が中国を真似る」時代
2)習近平国家主席の独裁体制状態は今後も続く→様々なジャンルにおいて権力を持つ習氏の政策・動向に世界が注目している
3)新・メイドインチャイナを牽引していくのが深センである

といったものです。

この放送を見てからは「これはとんでもないことだ。実際に中国の深センとはどんな街なのか、本当にここで放送されていることは事実なのかを、自らの目で今すぐにでも確かめに行ってくる必要がある。」と強く心を打たれ、今回急遽(兄と共に)短期旅行することを決意しました!

期間も二泊三日と短いものではありますが、なるべく詳細に綴っていくことを目標にしてみます。

〜次回に続く〜

 

 

 

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